千英のひとりごと〜 Chie's words 〜
2016/05/30
晋山式をおえて
本日、東大寺の第二百二十二世別當 狹川普文大僧正の晋山式の末席に参列させていただきました。
朝まで降り続いた雨のお陰で、みずみずしく潤った木立の間をぬけ東大寺いり。
緑が生き生きとして、何もかもがはじまりを連想させて
今日の日にふさわしいように思われました。
いつも冗談たっぷりのお上とはちがい、
荘厳な雰囲気の中、晋山式がとりおこなわれました。
なんていうのだろう、いつも目立ってとびぬけている
お上が、今日はそこにマッチングしていて、
これから東大寺の長としてたたれるお上の姿勢を見せて
いただいたような気がいたしました。
晋山式の後はお祝いの会。
こちらはお上のお人からでしょう。
笑いのたえない和やかな会となりました。
そこで、就任のごあいさつをなさったお上。
「ハラハラドキドキの晋山式。
これからは、静かなワクワク感をもってやりたい。」
少しも偉ぶらす、みなに解るように東大寺のことを
伝えていこうとなさる姿がとてもステキでした。
あらためて、お上の東大寺を愛する気持ちが伝わりました。
いいですよね。
静かなワクワク感
なんかできたらいいなあ〜
っていう、じわりじわりとくる感じ。
さすが、お上です。
2016/05/29
晋山式
晋山式とは、寺院に新たな住職が就任する際の儀式をいう。明日、東大寺で
第二百二十二世別當 狹川普文大僧正の晋山式が
とりおこなわれます。
志賀山を、また若手の私たちのことまでも
いつも笑いながら、見守ってくださる
狹川のお上が、東大寺の管長になられるなんて、
夢のよう。
管長のご就任が決まってから、ご招待の一報を受けた
ときには、嬉しくってうれしくって家中スキップして
回りました!
まあ本当に、こんなうれしいことはめったにありません。
先日、伊勢志摩サミットで、各国首脳が集まられた
「参集殿」の能舞台で奉舞させていただいた
式年遷宮にいたしましても、
東大寺の晋山式にいたしましても
長く日舞を続けてきたお陰ですね。
私の師匠登羅にも、
「長い間、先生について頑張ってきたから
呼んでいただいたのよ。」
とおっしゃっていただきました。
神様も仏様もありがとう。
2016/05/14
帝塚山音楽祭
神戸でも毎年この時期になると神戸祭りがありますね。大阪の帝塚山でも、毎年5月の末の土日に
「帝塚山音楽祭」が開催されます。
今年の28日(土曜日)の野外ステージで
宗家 志賀山登羅振り付けの「道頓堀」を
踊らせていただきます。
この曲は、帝塚山ゆかりの貴志康一先生作曲の
作品です。
私の師匠 登羅の振りつける作品は
いつも登場する人物の個性がはっきりしていて
曲の中で生き生きと生きています。
この「道頓堀」もカフェの女給や、手品師、
船頭、恋する女の子、いろいろな役柄が描かれています。
貴志康一先生のゆかりの地で「道頓堀」を踊らせていただくのは、とても光栄なこと。
いきなり、カフェの女給さんなんてでてきたら
びっくりなさるかしら?
なんて思いをはせながら、踊らせていただきますね。
2016/03/01
春の音で遊ぼう
小さな未就学の子供達が、たくさん集まってくれました。一人ずつお名前読んで、お手手をタッチ。
それから「ひな祭り」の曲で手にもって踊る、ペーパーフラワーをみなで工作。
くしゃくしゃにする子、そっとそうっと扱う子、みんな個性いっぱいでおもしろいです。
そして「ひな祭り」のおどりを円になって練習し、本番は
ピアノとお琴の生演奏。
そう、音で遊ぼうはすごいんです。
小さな子供たちに、生の演奏を肌で体験させてあげようと
ピアノ、バイオリン、サックス、トランペット奏者と
子供たちの指導や読み聞かせをしてくださる二人
合計六人の先生がグループになり、季節ごとに活動しておられます。
そして、春と秋だけ「和」のものを…とお琴の先生と私が
参加させていただいています。
また、今回はピアノの先生の編曲された
「さくら幻想曲」に花咲か爺さんのストーリー性を
もたせた振りをつけ、子供達のまえで発表しました。
ポチが「ここほれワンワン。」となき、土を掘る場面では、
「ヨイショヨイショ。」と手振りをいれ掛け声をかけてもらいました。最後の「枯れ木に花を咲かせましょう。」の場面では、工作で作った花を上にかかげ、たくさん花が咲いたようにしてもらうなど、参加型にしてみました。
そして、会の最後には先生がたの演奏の「花が咲く」
子供たちもうっとり…
あっという間の一時間。どの場面が心に残ってくれたかな?
次回は、5月23日(月曜日)10時半〜
摩耶シーサイドプレイス ウエスト クラブハウスで開催
予定です。
2016/01/10
舞初め
明けましておめでとうございます。新しい一年のはじまり。皆さまどうおすごしですか?
毎年年始に開催される舞初めも今年で第31回を迎えます。
今年は一月十日えべっさんの日です。
今回は、私の師匠が作舞したなかでも長年憧れておりました、
琵琶「巴」を琵琶奏者奥村旭翠先生の語りで舞わせていただきます。
薙刀でたちまわり、思いきり踊りきれたらいいな。
ご声援よろしくお願いいたします!
2015/12/02
感謝
「英の会」もはや第四回を迎えることができました。自分たちの満足のために始めた会が、いつの間にか観ていただきたい、楽しんでいただきたい会に成長してまいりました。
お陰で英の会の会員の皆さんは、演者でありながら、小道具やはたまた大道具まで作る裏方までつとめます。(もちろんいつも作っているわけではありません。真面目にお稽古をしています。)何事も楽しく取り組んでくださり、いつも明るく過ごしております。
手作りの会ではありますが、そんな中でも品のある会にしたいといつも心がけております。
それは、私の師匠である登羅の教えでしょうか。
私の師匠は、いつも偉ぶらず、楽しいことばかり仰って、私も小さい頃から日本舞踊の師匠ではなく、もうひとりの母のように親しみをもって接して参りました。いつもはくだけて楽しくしてくださる師匠も、踊りや会のこととなると、゛品格゛を大事にされ、いつも私たちに、
「志賀山は能からでているから品があるのよ。」
と教えてくださいました。
それが耳から離れないのかもしれませんね。
これから一つ一つ階段を登るように、師匠に、
「お付きにお付きがいる!」
とよく言われたのんびりやの私の事ですから、あせらずゆっくりと、
夙川で、そして神戸で愛される「英の会」にしていきたいと思います。
2015/10/20
秋の深まり
湖東三山に来ました。秋を感じるには、とってもいい。
深く息をすって、ゆっくりとはきだす、、
空気にも癒されますね。
紅葉にはまだまだですが…
11月2日に地元の神戸で踊らせていただく
「花もみじ」
を作舞しました。
能の「花筐」を題材にして、継体天皇と照日の前の
恋愛悲話、悲話ではないか、最後はハッピーエンドですものね。
いるはずの恋人が、本当は居なかったことに気づく…
その先はどうなるの?
というような物語です。
ピアノとお琴と踊りのセッションです。
たのしみ。
2015/09/14
あら、とっても久しぶり
明けましておめでとう以来なんて、とっても久しぶり。いったい何から書こうかしら。
春、お友だちの編曲した「さくら幻想曲」を振り付け、地元で発表。
夏、子供たちを集めて「1日舞踊教室」を開催。
この時もお友だちのお琴の先生に協力してもらい、琴曲にアレンジした
「ビリーブ」に振り付けし、みんなで発表。
秋、11月2日お友だち作曲の「花もみじ」を振り付けて地元で発表予定。
11月15日、夙川公民館にて「英の会」開催します。
演目 「志賀山三番叟」志賀山千英、志賀山加洲
「手習子」
「藤娘」
「三つ面子守り」
「屋敷娘」
「供奴」
「浅妻船」
入場は無料です。ぜひのぞいてみてください。
私のライフワークは、まず地元のみなさまと共に。
日本舞踊のいろんなところ知ってもらいたいです。
2015/01/01
明けましておめでとうございます
昨年はフェスティバルホールにはじまり、皆様にはたくさんのご支援賜り、心より御礼申し上げます。今年は第三十回を迎えます『舞初め』よりスタートです。母と舞の道に精進して三十五年の月日が経ちました。
その母と記念すべき第三十回舞初めで、同じ舞台に立たせていただくことになりました。よき師でもある母とは、何度も舞台で共演いたしましたが、家族や自分の健康何より支えがあってこそ踊らせていたたけるのだという思いを、ここ数年かみしめてまいりました。
又ここに二人で踊らせていたただけることに感謝して、『舞初め』たいと思います。今年もご指導ご鞭撻賜りますようよろしくお願い申し上げます。
何かと忙しいことと存じますが、お身体くれぐれもご自愛賜りますようお祈り申し上げます。
平成二十七年 元日
2014/11/16
琵琶の会にて
今日は琵琶の会で踊らせていただきました。人間国宝の山崎旭萃先生がお亡くなりになられて、もう八年経つそうですが、今日は全国から山崎先生のお弟子さんが一堂に会されて追善公演をされました。
私は、山崎先生が創始された「琵吟」(山崎先生が初代宗家、今はお孫さんの山崎光掾さんが継がれています。)の義経絵巻(弁慶・義経・静)の中の静を舞わせていただきました。
みなさんお一人お一人が、山崎先生を想い温かみ溢れるこの会で舞わせていただき、ありがたく、また色々と勉強させていただきました。
こんな風にみんなから愛される先生になりたいな、とあこがれでもあり勉強させていただいた一日でした。